» オールブラックニッポン その3のブログ記事

「オールブラックニッポン」第3回目です。今回は、具体的なウェブディレクションについて語っています。
過去の放送は、第1回第2回です。

これまでのまとめ

repon
「これまでのまとめですが、サバイブSNSのメンバーがいるようなブラック企業の特徴は、
  • ブラック企業しか行くところが無くなってしまった
  • 一度ブラック企業に入ると、スキルが積み重ならないので、抜け出すことができない。
  • 最初はブラック企業というわけでもなく和気あいあいとしていたんだけれど、だんだん経営がおかしくなってしまった。でも、ずっとその企業だけにいたので、その中でしか仕事ができず、結局抜け出すことができないでいる。まるで『茹でガエル』のような話だ
です」

これが「ブラック企業」だ!

c-taka
「基本的なスタンスですが、ブラック企業そのもの、というのと、ブラック企業に勤めざるを得なくなってしまった人、と言う問題がある。で、ブラック企業がどうなるかは、あまり興味のない問題だが、ブラック企業に勤める友人が多くいるのでほっとけないよ、というのが根本です。ですから、ブラック企業についての分析はあまりしません。そんなのはスクールカーストの上の方の人たちがわいわい話せばいいですよ」
repon
「なるほど」
c-taka
「しかし、話してきてわかったのですが、ブラック企業の特徴というのがあって、
まず社長は、だいたい夢見がちです。辛抱強く結果が出るまで努力を積み重ねていこうなんて、思っていません。
また、具体的に目標を立ててそれを達成しようという徳の高い行動なんかしない。
会計も、ほとんど管理しない。どの仕事にどれだけの人を充てたから利益がどれだけ上がったという管理会計的な見方はしない、できない。
にもかかわらず、一千万円売り上げのところで、一千万円間違えて仕入れちゃった、というとき、自分のミスは平気で『仲間だから』とかごまかす(笑)。せっかくの黒字は全部そこで消えてしまう」
repon
「実にひどいですね(笑)」
c-taka
「なおかつ、社員に仕事を振ったあと、責任を取らない、社長なのに。社員に仕事を振るまでが自分の仕事だと思ってやがる」
repon
「あとやっといて、ってやつですね」
c-taka
「そうそう。あとやっといて、と言った瞬間、社長は仕事が無くなる」
repon
「(笑)」
c-taka
「あと、ブラック企業の笑っちゃう特徴として、なぜか高給を取っている人がいて、社長もその人にはアンタッチャブルだったりするんだよね。理由はわからないんだけれど。
まとめると、ブラック企業にありがちな特徴は、考えが甘い、根気がない、目の前の刺激にすぐ流される、言ったことを忘れる、責任逃れをする、などなど」
repon
「痛い!胸が痛い!!」

<次へ>

[1/2/3/4/5/6/7/8/9/10]


「オールブラックニッポン」その1 その2 その4

ブラック企業は人員配置がヘタ

c-taka
「そういう人が社長の会社は、ブラック。ところで、今日サバイブSNSのメンバーの福田へたれさんにお会いしてきてわかったことがあります。福田さんの会社の社長さんは、業務拡張を良く行う人みたいなんだけれど、根本的に業務を作っていくときの人員配置の仕方がわかっていない。人員配置の基本は、上から揃えていくのよ

repon
「役職が上の方から、ということですね」

c-taka
「そう。社長とヒラから揃えちゃダメ。社長の次に、プロデューサー的な人とかディレクションする人とか企画営業をこなす人をいれて、その下に実務をこなす人を入れていく。さらにその下に、エンジニアとかデザイナーとかを入れていくのが鉄則。
ところが『仕事先にありき』だから、まず末端から入れてしまう。目標までの工程が10ステップあるとして、その10ステップを指し示せるような人を入れないで、末端の人に『やっといて』と振ってしまう。
そうするととりあえずみんな物作りをはじめるけれど、ゴールが見えないので、どんどん方向が変わっていっていっこうにものができないことになる。
これがウェディングケーキを作る、というような具体的に目に見える仕事だと、最後までできたかどうかがわかるから、半分作って次の仕事に移れ、とはならない。最後まで作らないと商品にならないから。
ところが、目に見えない仕事だと、それがわからないから、何十時間もかけた仕事を途中で、平気で捨ててしまうわけだ」

repon
「たとえば、あと1段乗っければ完成、というところでひっくり返してしまうわけですね」

c-taka
「これが、今日のテーマです。つまり、見える化、メジャーメント、すべて数値化しましょう、というおはなしです」

<次へ>

[1/2/3/4/5/6/7/8/9/10]


「オールブラックニッポン」その1 その2 その4

注意事項

c-taka
「これからの話は、ウェブ業界に限る、という訳ではないのだけれど、ウェブ業界とか、僕にめんたるが近い人だけ聞いてね。というのは、たとえば総務・経理・人事などでもっと良い仕事をしたい、と言う人の場合は方法論が違います。なので、この業種に近い人、僕のお話が面白いと思った人だけ聞いてください。もちろん、そういうか手向けの話はまた今度やります。やっぱり具体的な対策の話でないと、サバイブっぽくないので、超各論で行きます」


ウェブディレクションの実際~具体的経験から


ゼロからまず何をはじめるか?

c-taka
「ウェブ業界におけるやんごとなき状態を、いかに乗り切るか。具体的に僕の体験談を話します。
ある企業さんから、2ヶ月でホームページを作って欲しいという依頼が来ました。そして、当時の同僚に、制作を任せていたんです。
ところが、3週間後、その同僚から連絡が途絶えました。どうも、駅で行き倒れていたようです(ざわざわ)。意識を失っていたんだって。それくらいいろんなことがあったみたいで。
そしたら、その企業さんから電話が来て、『なんにもやっていない』との電話が来たんですよ。なんにも、って、なに?ってかんじなんだけど、3週間なんにもやっていないと。で、ヤバイと。僕が行ったわけです。
行ってみると、ほんとうに3週間何もしてないんですよ。3時間半の間に、3週間のうち、少なくとも2週間分くらいを取り戻さなければならない。
そのとき僕がやったのは、そもそも何を達成しなければいけないんですかと聞き出すことでした。」

「数」を目標に建てる

c-taka
「相手の企業は、創薬、クスリを作るバイオベンチャーでした。で、まず、問い合わせを増やしたい、と。
阻害剤といって、風邪のウィルスが細胞に寄生できないよう『穴』を塞いでしまう、というものがあるんですが、その阻害剤を、コンピュータシミュレーションで見つける、という会社です。『インシリコ創薬』というんだけれども、その『インシリコ創薬』の問い合わせを増やしたい。まずアクセス数を3倍にしたい。そして問い合わせを、今よりも増やしたい。ホームページを営業ツールとして拡充したい、と。
では、そもそもその『問い合わせ』をしてくる相手は誰よ?と言う話になると、製薬会社、公的な研究所、大学などで、『スーツとギーク』で言うとギーク、研究者だろうと。
研究者は、ほぼGoogleなどの検索エンジン経由で来る。とすると、どういう言葉を検索して、このページにやってくるのか?そのためのページ作りは、という話をしました。
で、ここで重要なのは数字。アクセス数3倍と目標を立てたら、そのために何をするかを考え、結果3倍になったら成功と。」

<次へ>

[1/2/3/4/5/6/7/8/9/10]


「オールブラックニッポン」その1 その2 その4

思いつきで指示を変えられない方法

c-taka
「ウェブ制作を大きく分けると外注とインハウス=内製の二つに分けられるけど、外注で仕事を受けている場合には、それなりの組織になるのよ、やっぱり。何十件もやって、シェイプアップされるから。それに、納品しないとお金にならないので、完成させるし。ブラックとはいっても、そこそこの力は持っている。
問題は、インハウスでやっているヤツね。社長が思いつきでやったような企画があったときに、『やっとけ!』と指示を出して、作り終える前に次の思いつきで指示が来たりして、どんどんどんどん終わらない訳よ(笑)。終いには『おまえは使えない』という話になるわけじゃん。
ここでポイントなのは、そもそもこの仕事は、何を達成したら及第点なのか、ということ。そこをまずはじめに、社長と決めないといけないよね。
で、ホームページって、営業ツールだから、ほぼ絶対、『問い合わせを増やす』というのが目的なんですよ。
ホームページを作るときに、最終的にユーザーに行って欲しい行動というのはそんなに多くないんです。
要するに、『買って欲しい』とか、『見積もりを取って欲しい』とか、『問い合わせて欲しい』とか、まぁ、こちらがユーザーにやって欲しい行動って、多くて3つくらいなのね。たいがいは一つ。
で、なにもせずユーザーがその行動を取ってくれれば、問題ないんですよ。ホームページに来た全員がやってくれれば、なんの問題もないんです。でも、そうはいかないじゃん。
じゃあ、たとえば今まで1日見積もりが10件しか来ていなかったのを、30件に増やしたい、と言う話になれば、実は勝ったも同然なんですよ」

repon
「そこで合意ができれば、と言うことですね」

c-taka
「そうそう。要するになにが問題かというと、気分でものを言われる、と言うことなのね。違う違う違う。そうじゃなくて、アクセス数を3倍にするために、打った手が足りているかと言うことでしょう
ボタン一つとっても、そのデザインを決めるのは社長じゃなくて、実際にそれをクリックするユーザーなのね。研究員だとしたら、キラキラしているフラッシュなんかよりも、レスポンスの早さの方を重視するでしょう。そこで社長が『やっぱりここはフラッシュで決めて』とか言ったら、ちゃうちゃう、全くちゃう。見てくれる客がどう思うか以外、なんの価値もないのよ。
要するに、問い合わせてくれる人は誰なのか?で、問い合わせてくれる人は、社長じゃねぇだろ、と。だから問い合わせてくれる人に聞こう。
今の話って二つあって、内側の問題としては、アクセス数を3倍に増やしたい。で、おもわくとしては、3倍になってくれれば良いのだけれど、来てくれる客が、3倍の価値を認めなければ3倍にならない。だから、こっち側の脳みそで考えてもできない。だから、客目線になる。謙虚になる。そうしたときに、社長の気分では、そのホームページはどうこうならないという状況を作れば、もう勝ちです。」

<次へ>

[1/2/3/4/5/6/7/8/9/10]


「オールブラックニッポン」その1 その2 その4

ユーザーの目線で行動を予測する

c-taka
「で、問い合わせするにしても1カ所では決めないじゃない。いくつかのホームページを見比べて決めるよね。そこで全く異なるフォーマットのページ構成のホームページがあったらうざったくて見る気にならないわけだよ。逆に、他のページで足りない部分があれば補完したり、そういう分析をしてホームページを作っていくわけですよ。ユーザビリティの落としどころを決めていくんです。
話が若干錯綜するのですが、ユーザー目線で行くと、検索エンジンで何か打つ時ってのは、頭にクエッションマークがある訳よ。
たとえば僕が良く例に出すんですけれど、『マウス 肩が痛い』で検索をかけると、『マウス症候群・マウス腱鞘炎 /症状と対策』ってページがトップに来るでしょう。これね、ずっと読んでいくと、最終的に二つの行動に落ち着くんですよ。ここ、カイロプラティックスなのね。要するに、『マウス 肩が痛い』のランディング・ページとして、答えになっているでしょう?夜中に、肩が痛くて痛くて、俺ってどうすればいいのって時に、ふむふむって読むでしょ。で、最終的に、距離が近ければこのカイロプラティクスに予約する。遠い場合はどうすると思う?枕を買うの。遠い人には枕を売っているんですよ、ここ。つまり、落としどころが明確なんですよ。もやもやが解決して、行動に向かう訳なんですよ。
このページの場合は、一点突破をもくろんだのでしょうね。この検索をする客層を根こそぎ持って行く。こういう手法をランディング・ページ・オプティマイゼーションというんですが、要は、もやもやっとしたところで、到着したページで、客をクロージングしていく、と言うようなテクニックですよね。このやり方は、このためのストーリーを確立するんですよね。
これが、よく言うところの『フィニッシュホールド』ってやつだね。テイクダウンして腕ひしぎまで一気に持って行っている。その流れ、ストーリーが本当に良くできている。」

<次へ>

[1/2/3/4/5/6/7/8/9/10]


「オールブラックニッポン」その1 その2 その4

目標が定まったら、工程を合わせる

c-taka
「さて、社長さんとアクセス数3倍という目標で合意して、客目線のストーリーを作って、その次に社長さんと交わすのは、これを作るのに、社長さんも含めて、こういうやりとりがいるんですよ、と言う工程。工程とスタッフの理解。
それと、ホームページができあがってからすぐにアクセス数が3倍に伸びなかったときに、それをのばすための工夫をいろいろとやりましょう、という合意。3倍にするために努力すると。ブラック企業に勤めている人はそんなに経験がないから、アクセス数を3倍にすることは確約できないんです。だから、努力するという約束をする。そこは社長さんもわかるはずです。なぜなら3倍を確約できる人は、3倍の報酬が必要ですから
そうすると、3倍という目標がはっきりするので、社長はその人をウェブ作成以外の、たとえば配送業なんかに付けないんですよ。そのかわり、区切り区切りでアクセス数を見て、今回は何点だったね、という評価ができる訳です。
さっきの『マウス 肩が痛い』だったら、年末にがっとアクセスが来ると思われます。仕事が立て込んだときにね。逆にシルバーウィークには来ない(笑)
だから、毎月3倍にはならないけれど、年間を通して3倍になるような努力を、粘り強く行いましょう、とコンセンサスを取れば、一日の大半を配送業務に回されるというようなことはなくなるであろう、と。
ここでポイントなのは、キャスティング。つまり、それに関わるデザイナーとか、社内での人材を確保して、かつ、工程に対して、『今何工程目だ』ということを、社長とコンセンサスを取って見える化していく。そうすると、途中で、『できていないから』と言って配置転換させられない訳よ。業務を俯瞰する、ということ。
ただそのときに、最初に『フィニッシュ』はなんなのかを話さないと納得しないので、そこをまず確認します。」

<次へ>

[1/2/3/4/5/6/7/8/9/10]


「オールブラックニッポン」その1 その2 その4

「まとまった仕事ができる人」は、20代のうちに仕事のやり方を学んでいる

c-taka
「……というようなことを、僕は製薬会社に行って3時間半で合意を取ってきたわけです。まずそのストーリーを納得してもらい、で、次に何をやるかは次回!として帰ってきたわけです。
そこで明確に、今日は何までやってどこまで合意を取る、と予告して、この合意を取るまでは絶対に帰らない。それが僕の仕事のスタイルですね。
合意を取るまで、1分かもしれないし1時間、8時間かかるかもしれません。
かつて、三日間この作業をやったことがある。会議が三日続いて、四日目の朝に、できません、と泣いて謝った(笑)。答えが見つからなかったんだ。どうすれば解決するかが見つからなかった。
で、ここがポイントなんですが、こういう仕事のやり方というのは、広告代理店とか、アイディア商売では、教わるのよ、20代の内に。突き詰めたところまで。電通とか博報堂とか。20代の内に、ヒートアップする仕事というのを覚えるので、40代には、まとまった仕事のできる、ひとかどの人になっているわけ
そういう機会が、無いんだな」

repon
「ブラック企業ではですね」

c-taka
「ブラック企業でもそうだし、ブラック企業に行かざるを得ない人なんかの経験には、無い。
だからそういう経験を、書籍などで学ばなければいけない。
今僕がここで話した話というのは、ビジネス書を100冊くらい読まないと出てこない話なんですよ。」

repon
「うーむ」

<次へ>

[1/2/3/4/5/6/7/8/9/10]


「オールブラックニッポン」その1 その2 その4

お客さんと問題の整理に取り組むのもウェブディレクションの仕事

c-taka
ファルマデザインって見てみて。これが今回作った創薬の会社のホームページ。
このなかに、『創薬の探索段階に有効なインシリコの3つのステップ』というタイトルで、『1.ターゲットを探す 2.ヒットを見つける 3.リードを選ぶ』ってあるでしょ。これをまとめたのは主にわたしです。」

repon
「ほー。文章ですか?」

c-taka
「文章というか、3つに分けてこういう構成にするというアイディアそのもの。要は、研究者だから自分たちが何をやっているのか説明するのが苦手なんですよ。
で、3冊くらい創薬の本を読んだの、2日くらいで。
それで、創薬のプロセスって3つくらいに分類できるんではないかと仮説を立てて、一個ずつ話をしていったら、この構成になったのよ。
それまで俺、薬のことなんて全く知らなかったのね。それを分類していったわけ。で、具体的にはわからないけれど、ざくっとこうだろう、ということを書き出してみると、お客さんから『そうです。それです』って答えが返ってくるわけ。」

repon
「なるほど……」

c-taka
「で、このホームページの特徴は、『用語集』というのがあるんですよ。クリックすると、いろんな用語があるわけ。で、まだできていないようだけれど、この用語に関わる商品をページに載せよう、とか考えたわけ。
要するにWikipediaみたいなものなんだよね。
ワードによっては、検索エンジンで上位に来るんだよね。用語集を作るって言うのは、技術系のホームページでは、結構キラー素材なんですよ。」

repon
「これがランディング・ページというやつですね」

c-taka
「そうそう。同じように、製品ごとにトップページにしたんですよ。12個ぐらい商品があるんだけれど、それらをみんなトップページに。で、これらの製品は、さっき言っていた『1.ターゲットを探す 2.ヒットを見つける 3.リードを選ぶ』に分類されているんですよ。なので、1個の商品に興味を持ってもらった場合、類似の商品も紹介できるようになっているの。で、最後『問い合わせ』までクロージングする、という構成になっているわけ。で、だいたいそのストーリー通りに作れたので、いけているだろう、と
こういう打ち合わせを3回くらいやって、あとは作るだけになる。でも、後半になってくるとすっごくいろいろなことを注文付けられるんだ。でも、全部無視して、ガッと作る。
なので、窮地に陥っても、プロセスをはしょって『わかりました』とか言って作っちゃうと、最後の最後でひっくり返されるので、絶対ダメ。」

<次へ>

[1/2/3/4/5/6/7/8/9/10]


「オールブラックニッポン」その1 その2 その4

相手に「手」を預ける

c-taka
「ということで、おさらいをすると、
  1. 数字目標を立てましょう
  2. ストーリーを考えましょう
  3. 作成にかかる、時間とリソース(人)、踏む段階を見える化して、コンセンサスを取りましょう
  4. とはいえ、自分はブラック企業にいるブラックな人だから、一発ではこれはできないよ、でもがんばるから、と納得してもらう。
こういう風にすると、なんだかわからなかった仕事が整理されて、昼飯を食べているときも数値目標にどうアタックするかの話になったりするですよ。共通の目的があると語り合えるからね。プロジェクトに名前を付けるとかも有効。数字とか名前とかは一人歩きしていって、みんなの目標になって、組織が沸騰していくんだね。」

repon
「なるほど……ホームページというのが、いかに『機能の集まり』としてできあがっているかがよくわかりました」

c-taka
「機能=ファンクションと、インフォメーションね。機能に対してのお知らせがないと迷うから。実は、機能とお知らせ、という形でホームページのあり方をまとめている日本書は一冊もないんだけれどね。」

repon
「ほぉ~」

c-taka
「このファルマデザインのホームページは、Joomla!というCMSでできているので、全ページにわたってお客さんが更新できるんですよ。用語集とかは、お客さんが増やしていっているのね。つまり、納品時にすべてのコンテンツが無くても良いんですよ。
このやり方が一番良いのは、デザインのない状態の『スケルトン』を渡しちゃって、『会社概要』とかについてはすぐ入力してもらうとか、そういう『仕組み化』をしていくといいのですよ。書けるところからどんどん書いてもらう。相手も遊ばせない
訳のわからないプロジェクトってのは、最初みんな余裕で、後半ものすごくバタバタだったりする。そうじゃなくて、最初からみんな働かせる。今の段階で何をすべきかがわかっていない、と言う状況にしない。そうしないと、結局末端の人にしわ寄せが行くじゃない。そういう仕事の仕方嫌いなんだよね。時間的に、均等に仕事を割り振っていく。いまできることが何か、と言うことに対して自覚的じゃないといけないんだよね。

今話した内容って、プロジェクトマネジメントのWBSってやつなんだけれど、たとえばデザインが決まらないとコーディングできないような作業は、前後で依存関係があるよね?でも、文字と写真を撮ってくるだけなら並行して進められる。この、依存関係がある仕事と、そうでなく並行して進められる仕事を切り分けることからはじめる。パラレルで進められる仕事と、依存関係のあるものをわけるってことを絶対にしなければならない。
これはね、小飼弾さんの『仕組み進化論』に書いてあります。並行して進めるものと依存関係があるものについて書いてあります。プロジェクトマネジメント本では一番わかりやすいです。」

<次へ>

[1/2/3/4/5/6/7/8/9/10]


「オールブラックニッポン」その1 その2 その4

用意周到でも回らなくなったときの「際の技術」

c-taka
「ちょっと時間があったのでWBSについて話したのだけれど、ググってみた方が良いよ。みんなガントチャートってよく言うけれど、あれは元々船を造る際の工程管理に使っていたんだよね。これは、ソフトウェア開発では『ウォーターフォール』というやり方なんだね。なんべんも同じもの作っているから、船って突飛なものにならないじゃない。
でも、『これっていったいなんだかわからない』といってソフトウェア開発って着手する場合があるじゃない。そういう、できてみないとわからないようなものは、ウォーターフォール、ガントチャートのやり方は向かない。これは別なやり方で、マイルストーンとか、随時評価をしながら進めていくプロジェクトマネジメントでアジャイルなんていうよね。
まぁ、どちらのやり方をするにしても、すごくコミュニケーションを取らなければならない。なにが無くても一日一回は『元気?』とか。で、そのときに目が死んでいると何かある(笑)
これがまぁ、プロジェクトマネジメントってやつだね」

repon
「そこまでいくと、職場の風通しの良さとかが問題になってくるんですね」

c-taka
「で、『際の技術』というのが問題になるんだけれど、これは、のっぴきならない場合に使う。
さっき、平行関係と依存関係でプロジェクトを進めていく話があったけれど、依存関係部分を力でねじ伏せるとか。だから、一番優秀な人を依存関係部分に投入するとかね。エースをそこに投入するとか。でも、エースを投入しちゃうとプロジェクトマネジメントする人がいなくなるので準エースを投入するとかね。
だから、エースが2枚いると理想。エースが2枚いると確実に勝てる。
ちなみにサバイブSNSのtuedaさんは、エース2枚分の働きができるよね。エース二人分の仕事ができる。コーディングをガシガシ進めながら、全体のプロジェクトを見渡すと言うことがほぼ並行してできる。そのときに、テンションが変わらないんだよね。これはびっくりしました。
で、『際の技術』というのは、そこであきらめない。あきらめないで、もう一度『見える化』をする。元に戻る、というのが、際の技術では基本の基本。もう一回書いてみる。本当にダメなのか、というのを、みんなで知恵を尽くす。最初に戻ると、2ヶ月のプロジェクトで3週間何もしていないって、もう致命的なのよ。だから、『際の技術』になるんだよね。
プロセスオブウェブデザイン』とかは、プロジェクトマネジメントについて書いてあるんだけれど、僕の場合は破綻したプロジェクトをどうやって再生させるかだからあんなきれいにはならない(笑)」

repon
「ありがとうございました。次回は、『局地戦』についてお話しいただければと」

c-taka
「そうね。それもやりましょう」

<終わり>


「オールブラックニッポン」その1 その2 その4

毎週土曜日21時~放送中!
ご意見ご感想をぜひこちらへ!


広告

カレンダー

2010年9月
« 1月    
 12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
27282930  

ページ