» オールブラックニッポン その4のブログ記事


本日は、「オールブラックニッポン!その4」と題しまして、リクルーティングのプロフェッショナルの方にゲストに来ていただき、就職の現状とそこからのはい上がり方について、キツーイ話をお送りします。
では、お楽しみに。

パーソナリティ
c-taka,repon
ゲスト
ビリさん:現役人事コンサルタント

ロスジェネを地獄に送った男

c-taka
「なぜ彼が『ロスジェネを地獄に送った男』なのかというと、話は1年半前のダンコーガイオフにさかのぼります。その夜、ロスジェネの星、sync_syncさんが、私を正座させて言うんですよ。『いかに苦しい人生を私は送ってきたか』と。蕩々と語るわけです。その中で、『知っていますか。就職においてエントリーをすると、大学によって、セミナーが満員になっていたりするんですよ。大学によって、差別されているんですよ!』って話が出て、どっかで聞いたことのある話だなぁ、とおぼろげな頭の中で反芻していたんだけれど……ごめん!それ、作ったの俺だ(笑)、で、そのシステムを俺に発注したのがこの人(笑)。そのシステムってのは、私立の××大学だとセミナーが満員なんだけど、旧帝大だとウェルカムなシステムってのを、ビリさんから相談を受けて、『そんなの簡単すよー』って作ったんだよね。基本倫理観がないマッドサイエンティストだから、できるかどうかしか考えないんだわ。ていうか、そもそも僕、就職活動とかしていないから、『あんな、同じ服来て並んでいるヤツなんて気が知れないっすよ!』とかそういうノリで作ったんですよね。あの当時25歳?」
ビリ
「俺25歳です」
c-taka
「25歳と27歳で『就活とかで並んでいるヤツの気が知れないっすよ』とか言いながら就活のHPを作っていた二人が、あらふぉーになってしまったと」
ビリ
「では、一通りのお話をしましょうか」
repon
「お願いします」

日本ではなぜ学歴が重視されるのか?


ビリ
「まず、何で学歴って重要とされるの?と言う問題ですが、理由は二つあるんです。
一つは、確率論。偏差値の高い学校には、優秀な人間がいるであろう、と言う確率論。なんで確率論なのかというと、企業の人事部の手に制限があるからです。
もう一つ実はあります。これは日本という国のシステムに大きく関わっているのですが、日本って『官僚社会』ってよく言われているんですけれど、官僚にはどういう人が良くなるでしょう?ほぼ東大卒なんですね。もちろん他の大学卒の方もいますが、ほとんどが東大卒なんですよ。で、その人たちが5年10年15年と勤めていくと、だんだんえらくなっていくわけですね。そうすると、その人たちの『ご学友』たちがいる会社は、発注など様々な面で優遇されやすいんですね。そこで、東大を頂点としたヒエラルヒーというのがあると。良く雑誌で『社長が多い大学ランキング』なんてのがやっていて、慶応が最近上がってきているんですけれど、それはあまり重要な点では無くって、ドンだけ東大生が会社にいるかってのが重要なんです」
repon
「それだけ『コネ』があるってことなんですね」
ビリ
「それってわかりやすく言うと、いわゆる旧大蔵省を地回りする銀行の担当者は、基本的に東大卒で、ご学友が大蔵省にいる人がなる。というシステムが、日本には純然としてあるわけですね。東大を頂点としたヒエラルヒーというのがある、と。
だから、学歴で差別されるってのは、そこが根幹なんですね。
これはみなさん、理解していた方が良いのではないか、と思います
これが学閥の話、です」
repon
「はい」

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「オールブラックニッポン」その1 その2 その3

バブルを境に変わった人事部の役割

ビリ
「さて、私がしている人事の仕事に関して言うと、バブルが終わる94年頃の前後では、大きく人事の役割が変わっています。それまでは、終身雇用、年功序列というのが日本の企業では当たり前だったんですね。ですが、それが崩壊した時期なんですよ。
で、人事ってのは、昔は会社の中でもすごく怖い存在だったんですね。なんでかっていうと、個人情報を全部持っているから。今でもそれはそうなんですけれど、その重さって言うのが今とは全然違ったんですよ。昔の方がずっと重かった。
『あの人はどこどこ地域の人だから、採らないほうがいいよ』なんてのがフツーにまかり通っていたんですよ。いわゆる『生き字引』的な人が人事にいたんです。『あそこのエリアの子は採らない方が良いよ』とか、フツーにあったわけですね。企業の危険回避としてやるんですけれどね。今もあります。
人材の流動が、バブル後『リストラ』等の悪い形で起きました。バブルの前にも転職はあったのですが、それはむしろ成功体験でした。リストラは、本来再構築(リストラクチャリング)という意味ですが実際には首切りでした。そしてこのことによって終身雇用制が崩壊するんですね。
そうすると、個人情報を人事が握っていることに対する社員の危機感というのも薄らいでいくんですよ。昔ならそこの会社に30年もいるからイヤな情報を握られたらまずいわけですよ。でもそこにもう30年もいないから、握られてもいいや、という感覚に変わってきたんですね。
さて、もうちょっと裏の話をすると、昔は人事部に配転される、というのは、エリートコースだったんです。営業所でトップの社員が人事に配属されて、そこで採用や研修を経験して、営業所の所長として戻る、とか。出世ルートのど真ん中だったんですよ。日本の社長の7~8割がどっかで人事を経験しているはずです。
……というようなことを、採用する側、相手を理解するベースとして、ご理解いただけるとありがたいかと」

c-taka
「こんなこと、どこでも教えてくれないでしょ?
ちょっと話がずれるけれど、学生運動が華やかりし頃があったでしょう。そのあとの世代は『ウルトラマン世代』とか言われているんだけれど、この世代の特徴は、あんな学生運動みたいなのをやられたらたまらないから、とにかく馬鹿にしよう、と。で、どんどんどんどん馬鹿にしていったら、今の体制とのギャップがひどくなってしまって、で、こんなになっちゃった(笑)
だから、『学校では教えてくれなかった』っていうのは逆で、学校で教えないようにしたんだよね、あれは。たぶん、わざとね。」

ビリ
「で、人事部ってのは、実は会社の中ではいじめられっ子なんですよ。お金を産まないから。お金を使う部門だから。非生産部門ですよね。嫌われるわけですよ。
人事が、周りの営業部とかから毎年必ず言われることがあって、『今年は質が落ちたね』(笑)『覇気がない』とか『受け答えがちょっと弱い』とかね。新卒採用で期待値で採るから、そういう感想になるわけですね。それを毎年言われているわけ。毎年ってことはつまり、15年間下がり続けている訳よ(笑)」

c-taka
「俺、アスキーって所に行っていた時期があってさ、あそこはさ、『マンモス西』さんの一言で採用が変わるのね。『今年は東大生がかっこいいな』と言ったら、がっと東大生が増えたり、『もうちょっと面白いヤツ』というと、いろんな学生がごちゃ混ぜになったり。『バームクーヘン』とか『年輪』とかではなくて、その年ごとにばらっばらな人が入ってくるわけ」

ビリ
「でもそのほうが企業としては健全だと思うけれどね。でも、逆を言うと、人事が優秀」

c-taka
「部分最適と全体最適というか、最後、ブラック企業の話につながっていくんだけれど、いかに『近道』というのが敵であるか、と言う話が、僕の中のテーマ」

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[1/2/3/4/5/6/7/8/9/10/11]

「オールブラックニッポン」その1 その2 その3

なぜ新卒採用が減ったのか?

ビリ
「さて、戻すと、一般的に企業は、新卒採用で採ろうとしている。なぜかというと、キャリアの形成をすごくさせやすいから。自分たちのルートの中で。大きい企業の話ですよ。小さい企業だと中途でも即戦力で採りたい、という所はもちろんあるんですけれど、おっきいところは新卒。それは、その会社それぞれのキャリアパスに載せたいから。
新卒の市場って、実際、去年から比べると、20%くらい減っているんですね。何でこんな風に減らされるのかというと、昔だと売り上げが下がっても企業は求人数を下げませんでした。ここは、やはり義理人情的な話もあるんですけれど、大きく変わってきたことがあります。それはいわゆる株式市場と向き合わなくてはいけなくなった。出資される方がリターンを求めてくるんですね。その部分で、中長期の計画が立てられません。3年、5年なんて言う計画は立てられません、というのが現状です。だから、何人採るなんていうのは、お話にならないくらい計画を立てられないのが今です。」

c-taka
「僕とビリさんが一緒にやり始めたのが95年くらい、ちょうどインターネットでの採用がはじまったくらいから、ずるずるずるずるって、いわゆる『ロスジェネ』という人たちが出てきたんだけれど、ロスジェネが出てきた背景と、インターネットを使って就職活動がはじまり人事の動きが変わって、15年でいったいなにが大きく変わったんですか?
ロスジェネが生まれちゃったのは社会的な問題があったのか、選抜システムに問題があったのか。」

ビリ
「うーん、人事が採りたくても採れないんですよね。」

c-taka
「単純に数が減っただけなの?」

ビリ
「確かに数は減っている」

c-taka
「採り方とかは変わったの?」

ビリ
「いや、これは新卒採用だけに限って言うと、どれだけ期待できるかだけで採っているから、基本的には変わりません。」

c-taka
「基本的にはイス取りゲームのイスが減ったと言うだけの話?」

ビリ
「そういう話」

c-taka
「でもそうなると、その人たちが仕事を作っていかないといけなくなるんだよね。そもそも論で言うと、ものはあふれている訳なんだからさ、まぁ働かなくて良いとは言わないけれど、生産しなくてもいい、とは言えるじゃない。生きていくって意味で、これ以上生産することには、若干みんな懐疑的だと思うんですよ。てことは、もはや、現状のものより、自分たちの現状をどうとらえるのかどう仕事を作っていくのか、というところが、あるのかな?」

ビリ
「うん、あると思うよ。というか、それだよ。だって、会社勤め、みなさんされていると思うんですけれど、たぶんスゲーつまんないんじゃないかな。だからサバイブSNSにいるんじゃないかなと思うんですけれど(笑)、どこの会社行ってもつまんないんだよね(爆笑)」

c-taka
「ブラック企業から出てもまたブラック企業」

ビリ
「ブラック企業の名前は良く挙がるんだけれど、ホワイト企業の名前は全然挙がらない(笑)」

c-taka
「ホワイト企業ってさ、草むしりとかして、『ありがとう』とか言う所じゃないの(笑)」

ビリ
「なにがブラック企業でホワイト企業かってのは難しいのよ。ブラック企業にいたって幸せだと思っている人もいるし。」

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[1/2/3/4/5/6/7/8/9/10/11]

「オールブラックニッポン」その1 その2 その3

「勝ち組」ではないよ

c-taka
「まず、スタンスをはっきりさせなければいけないんだけど、ビリさんは人事コンサルとして採用を計画したり、『こうやったらいい学生が採れますよ』とか『モチベーションがあがるよ』というようなことを提案するのが仕事です。で、僕の立場といえば、ネットでの制作物であるとかシステムなどをその横で作ってたという人です。僕らはただ見てたので見てた話をしているだけで、偉くもなんともない、非常に収入も低い(笑)、末端の人たちであるということです」

ビリ
「別に自己弁護するわけでは全くなく、すごくリアルな現状を違う角度から話しているだけです」

c-taka
「そう、現状を話しているだけ。何でこんな話をしたのかというと、『勝ってる人』に上目線で話されることにアレルギーを持っている人がいるので、『僕たちは犬だ』と(笑)。『使われている犬が見てきた風景の話をしている』だけなんで、犬に罪は無いということをここでいっておかなければいけないかなぁと(笑)。
ここから若干、話のトーンがかわるんだけれどね。状況も流れもつかんで、社会的な状況もグチャグチャしているけど、それ以前にイス自体が減っちまったとなると、(雇用側の)言いなりになる確率も高くなるよな。
言い換えると、言いなりになると思う確率も高くなるというべきかな」

ビリ
「まあ、そうだね」



『評価』のいい加減さ

c-taka
「僕は、判断力が下がって選択肢が無くなっていく状況が極めて危険だと思っているわけ。
たとえば50社くらい受けて、全部ダメだったら、自分に対する自身なんて全くなくなるわけ。
僕もそうだったんだけどね。
それでも、ある日突然なんだかわからないんだけど、すごく高い評価をもらう瞬間があることもあるんですよ。
人にもよるんですけど、評価なんていい加減なもので人によって違うわけですよ。
とはいえ、疲れてて自暴自棄になっている人たちっていうのは、たくさんあったアミダくじが一本ずつ減っていくような感じ。
最後に二本ぐらいになってしまうようなもんなんだよね」

ビリ
「でもさ、アミダくじって減っていくけど、企業ってさ、今、日本に50万社くらいあるんだよ」

c-taka
「んなことはわかってるよ!」

ビリ
「50万社から50本に絞ることのほうが大変なはずなんだよね、ホントは」

c-taka
「とはいえ、そんなことをズルズルやっていると、みんなそのまま樹海いっちゃったりするので」

ビリ
「そんなぁー」

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「オールブラックニッポン」その1 その2 その3

採用されたい人がワンチャンスで勝っていくために必要なこととは

c-taka
「人事の話ってさ、採用する側の話をしたいと思うんだけど、じゃあ採用されたい側がワンチャンスを勝っていくためには、どんな戦略・戦術・メンタルが必要なのかってお話をしてほしい。
例えば、35才前後のリミットといわれている人たちとか。ロスジェネといわれる人たちも、それくらい上の年になってきているんだけど、そういうお話にしないと、みんなこのまま樹海にゴーってことになっちまう。
……樹海に行きそうな人は聞いてないか?」

repon
「いやいや、そんなことないですよ!このままだと樹海にゴーですよ!」

ビリ
「いわゆる、今までのキャリアの棚卸って話になっていくんだけどね。
実際にやってほしいと思っているんですけど、何でもいいから、自分が何をやってきたか書き出してほしい。
質の話や量の話、社会貢献度の話も含めて、全部書き出す。
それが第一にやってほしいと思います。すごい地味な話だけどね(笑)」


基本的には全部書き出す

c-taka
「どういうレベルのことを書いていけばいいの?
例えば、『学級委員になったことがある』とか『イベントを主催したことがある』とか『合コンの幹事をやったことがある』とか、そういうものがトリガーになるとおもうんだけど、どの程度書き出せばいいの?」

ビリ
基本的にはね、全部出しちゃってほしい。
トリガーって一つじゃなくて連鎖していくものなんだと僕は思ってる。
連鎖っていっても、AがあるからB、BがあるからCっていう直列的なものじゃなくて、もっとマンダラっぽいものなんだよ。例えば、トラウマとかって話も含めてからマンダラみたいに広げていく」

c-taka
「トラウマと経歴ってどこに関係があるの?」

ビリ
「経歴を書くのはその次のステップ。まずは自分がやってきたことや考えてきたこと、楽しかったこと、うれしかったこと、悲しかったことを、『全部書き出してみませんか?』と。
とってもマインドマップ的な話なんだけどね」

c-taka
「それって苦しくない?」

ビリ
「確かに苦しいんだけど、でも、それをしていかないと同じことがまだ続くぜ。

c-taka
「例えば『どんな女にフラれたか』っていうのも書いていいの?」

ビリ
「書いてもいい。
で、それでどうなったとか、どう思ったかとか、例えば35才なら、35年間の反芻を一回済ませること。
それは一つの思い出にしがみつくことじゃなくて、自分を見える化しなさいということ。

だから書き出しなさいっていうわけ。」

c-taka
「確かにそれはやるなぁ。よくやる」

repon
「自分史的な物を書けばいいということですか?」

ビリ
「別に年代別に書く必要はない。
漫画が好きとか、小説が好きだとか、音楽が好きだとか、演劇が好きだとか、何でもいい。
スポーツ見るのが好き、やるのが好き、でもなんでもいい。
ただ、その時に例えば、『中学校のとき、部活で練習するのがつらかったけど、毎日行ったなぁ』っていうレベルから書き出してほしい。
で、『オレってこういう人間だったんだわ』ということが多分、深くだけじゃなくって横へも見えるようになるんだよ。
考え込んでしまうと、深みにはまってしまうんだけれで、書き出していくと横に広がるんだよ。と、俺は思っているんだよ。感覚的にね。その部分をやっていったほうがいいんじゃないかなって思う。
人って、考えているようで考えてないから。だから、書きましょうと。すごく書き出しましょうと。
書き出すことでクリアになっていくから。
別にマインドマップ信奉者ではないんだけどね。
やっていくとクリアになっていく。
コレとコレは実は同じで、コレとコレが実は違うっていうことが自分なりにわかってくる。その時にわかる。
次の日見たとき、判断が違うかもしれないけど、それはそれでいいとしてね。書き出したほうがいいんじゃないかな、と。
まず自分を知るということが、実はすごく大事

c-taka
「あの、まあ、それってワークショップ的にかなりヤバイことになるような……。
見慣れちゃうとヤバいんだよね。クレンジング(洗脳)しちゃうから」

ビリ
「確かにそうだね」

c-taka
「全部出させるのって、洗脳の第一歩だから」

ビリ
「それをまあ、自分でやりましょうと」

c-taka
「自分で自分の責任を取ると。人には見せないでね」

ビリ
「まあ、見ても意味ないから。でも、それは自己責任でということです。」

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[1/2/3/4/5/6/7/8/9/10/11]

「オールブラックニッポン」その1 その2 その3

なにが心地良いか?

ビリ
その次に自分がいいなぁと思う企業がもしあるのであれば、『何でいいのか?』ていうのを考えましょう。書き出しましょう。
例えば、給料がいいっていうのもあるし、業界的な地位が高いっていうのもあるし、何でもいいから、いいと思うところをチェックしましょう。
で、それに適合するような自分のマインドを抜き出して、いわゆる志望動機を形成しましょう。
そこでマッシュアップしていきませんか? っていうことを思う。
いきなり経歴書を書くスキルのほうに話が行っちゃうんだけど、そういうことを思います」

c-taka
「それって、『何が心地いいか?』ってことでしょ?
僕らはデザインという仕事をたまにするんだけど、『何が気持ちいいか?』とか、『何が美しいか?』というものの、切り抜きを大量に持っているんですよ。
自分が価値を認めているものを、まず一回並べていく作業って、どんな業界でもどんな仕事でも絶対やるとはずなんだよね。
僕がきわめて町のチンピラ的な生き方をしていた時に面白いことがあってさ、広告代理店のブレストとかに連れて行かれるわけですよ。その辺で遊んでいるようなニーチャンが、いきなり。
で、そこで負けるわけには行かないじゃない。結局、何が美しいかとか、何が気持ちいいかとか、そういう価値観をぶつけていくしかないんだよね

ビリ:「うんうん」


仕事は苦行か?

c-taka
「で、いわゆる働き方。もともとの考えとして、仕事っていうのは奴隷になることで、苦しいことしたからお金がもらえると。もともと仕事の捕らえ方が違うんだ。
なぜそんな話をしたかというと、僕は母親がデパートで働いていたんだけど、苦行なわけだ。
まあ、後でわかったんだけど、お客さんとの関係を築いていく過程なんかは、きわめてクリエイティブだったんだけどね。ただ、僕の高校生のときからすると働くことイコール奴隷って感覚だったわけ。
だから、大学はいるやいなや、働きたくないから、まず金持ちの女を見つけて同棲して、会社を作ろうとか、すごいわけのわからない発想になったわけ。

で、逃げて逃げていったときにさ、ホンダのモーターショーの撮影に行ったわけ。
そしたら、みんな楽しそうに仕事しているわけよ!

ビリ
「そりゃあモーターショーは楽しいよ」

c-taka
だってアイルトン・セナとかいるわけよ! あの時ツーショットで写真とってもらえばよかった!

ビリ
「ホントだよ。そりゃあ楽しいよなぁ」

c-taka
「そのセナが来たモーターショーで僕が何をしていたかというと、撮影している車が汚れたら走っていって拭くだけ。
これがね、できてくると楽しいわけよ。ホントに。
一生懸命やりながら、『これだなぁ。これが正しい生き方だなぁ』って思った。
僕はその貴重な経験をしたんだけどさ。
撮影とかって、夜通し続くじゃない。そうすると、照明とかカメラマンの棟梁が寝ちゃうわけ。すると、若い奴にやらせるわけよ。棟梁は行かなくてね。
照明で、商品にきれいな陰影を出すのは、棟梁ならあっという間にできるけど、若い奴なら徹夜だよ。ぜんぜん眠れないの。
で、棟梁が寝ぼけててさ、ふっと目を覚まして振り向くと。寝てたのバレちゃいけないから、若いのを猛烈に怒るわけよ。ガガガーって。
それで、いろいろいわれてやっていくと、きれいな陰影が出るわけよ。
ああ、技能とか職能とかってこういうことなんだって感じた。単純にわかるよな。明らかに違う。
で、僕はこんなことがあるんだと思って、でまあ、仕事がしたいですって話になった。
それからいろんなことが開けていった。きわめてレアな出会いができたんだけど。
ポイントはね、『大人が楽しい』ってことを、『仕事が楽しい』ってこと、『何かをすることが楽しい』ってことがないと、そもそも、マインドマップを書こうというモチベーションがまず沸かないんだよ

ビリ
「(苦笑)」

c-taka
「そういったそもそも論でいうと、そういった苦行に対してどうやってモチベーションを持つかという話はあるんだが、それは各自で見つけてほしい。」

repon
「えっ、何を見つけるんですか?」

c-taka
「これは僕の持論なのですが、そもそも、『大人が楽しくないのに大人になろうとする人はいない。仕事が楽しいと思えないのに仕事をする奴はいない。仕事が楽しいことも、大人が楽しいことも教えてくれない』んだね。ていうか、身近に大人が楽しい人も、仕事が楽しい人もいないっていうのは、まず甘ったれているという問題以前に大きな問題があって、大人が楽しくないんだ、この国は。大人が尊敬されていないし、大人が楽しくない。まずね。
で、仕事も、まあある部分では尊敬されていない。というところは僕は一つは問題だと思うんです。

では、どうやって楽しい大人を創っていくか、仕事が楽しいということをどうやって実感していくかていうのは、別なセッションというか別なところでやりたいなぁーと。
今日のテーマはそこじゃなくて、もう一度戻るければ、35才くらいのブラック企業にいる人たちが、転職する際に、自分の心地いいことや心地いい状態、そして自分の持っているものをすり合わせて、具体的なターゲットを定めていくために、自分を掘り下げていく作業を一旦しましょう。
どっちにしても、それをしないと付け焼刃になってしまいますよ。で、続くぜって話ですよ。
で、そもそもでいうと、僕がさっき行った大人に対する考えかたや、仕事に対する考えかたっていうのはあるんだけど、そこも含めてちょっとトークをしましょう。僕はここで聞いてるから」

ビリ
「(苦笑)」

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[1/2/3/4/5/6/7/8/9/10/11]

「オールブラックニッポン」その1 その2 その3

『キャリア』とはなにか?

repon
「あの、僕がチャットでだーっと書かせていただいたんだけど、僕の方でもいわゆる左翼系マスコミが書くような抽象論を書いてもダメだなぁと思うんですよ。

(以下、Slypeチャットより抜粋)

全ての企業がブラックか……だとすれば、企業に就職するって、金と地位と幻想以外になにがあるのだろう?
95年の経団連の人材分類で、エリートとスペシャリストと、その他大量の短期雇用者(取り替えがきく人間)として、これからは雇っていく、と
そこから15年、正社員はほとんど「既得権」としてしか機能していない気がする
正社員と派遣社員の間で能力の差はないが給料の差は2倍近くだったりする
その代わり正社員は、無理な長時間労働や休日出勤などを強いられる
我慢ができれば正社員、我慢したくなければ派遣へどうぞ
というマスコミの論調がありますが、どうでしょ?
30代で、ほんとうに新卒正社員の人とフリーターだった人の間で埋められないキャリアがあるなら
もはやどうしようもないのではないか?
「人徳」を見て、30代未経験者を企業は取るのだろうか?
正社員か、非正規社員か、は確率論の話しではないのか?


c-taka
「(爆笑)」

repon
「けれども、実際に企業の側では、要するに儲けの仕組みを知っている人はどれくらいいるのかなぁと」

ビリ
「えー、どういう意味でしょうか?」

repon
「つまり、物を買ってきて物を売って、差益がどういう風に生まれるか。そういうので商社は儲けているんですよね」

ビリ
「まあ、わかりやすくいうとね」

repon
「儲けを創り出せる人間がほしいわけですよね?
ですが、今の時点で非正規の雇用が完全に開かれてしまっているので、会社の側としては、どの人材もできるだけ安くして、その上で経験があるなら来てほしいと。
例えば、企業が30代の人をほしがるというとき、こちらとしては給料も上がるし安定している正社員になりたい。しかし、企業としてはそんな金は無い」

ビリ
「確かにないよね」

repon
「となると…、非正規で採るしかない。
で、そういうのがあからさまに見えているときには、何をポイントとして打ち出しても、余程キラーな経験とかがない限り、企業には通用しない様な気がするんですよね。
すいません、ちょっとずれてしまったかもしれませんが、あと、例えばAmazon.comに潜入した人のレポートを読んだのですが、当時40代半ばで年収200万くらいで朝から晩まで働いて、3秒で1冊本をピッキングするという作業で、とにかくそればかりをやっていると。そこにいるのは自業自得なんでしょうか?

ビリ
「僕はそんな業(ごう)の話ではないと思っていて、逆に今、年収200万だとしましょう。
で、3秒に1冊の本をピッキングできますと。でも、その中で、僕はキャリアは培われるはずだと思うんですよ。
例えば、3秒に1冊本をとったら、それで統計が取れるじゃないですか。この作家が売れてるとか、この本が売れてるとかって。それって、自分のキャリアでしょ? それって、何かに活かせませんか?
例えば、この本が売れているのであったら、この本に似た本ももっと売れるんじゃないかとか、そういう見解ができたりしませんか?」

repon
「でも、マネージメントの能力はつきませんよね。
僕が30代でほとんど未経験の状態で今の会社に入ったのですが、『20代なら未経験でも採用するが30代ならマネージメント能力がなければ採用できない。あなたはマネージメントができますか?』といわれるんですね」

ビリ
「まあ、それはつかないね。ただ、マネージャーになりたいのかという話と、その会社がマネージャーを採りたいかどうかという話が前提としてあるわけですよ。
その人にはマネージメント以外の能力がついているわけじゃないですか。40になったらみんなマネージャーっていうのは、年功序列がつぶれた時点で終わりました。
だから中小企業は、ポストが無いから中高年をリストラをガンガンしていて、それでも人が余っているから、派遣に手を出したりとかってことになってきているんです。
『40代になったらあがり』なんてのは、今はもう無いですから

repon
「自分から厳しい方向に話を引っ張っていってしまった様な気がしてならないんですが……(汗)」

c-taka
「明るい話をしようとしてたのにな(笑)」

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[1/2/3/4/5/6/7/8/9/10/11]

「オールブラックニッポン」その1 その2 その3

『キャリア』はどのようにして育てるか

repon
「何が言いたかったかというと、職務経歴書って一つの小説みたいなものだと思うんですよ。読者がいると思うんです。いくら立派なものを持っていっても、読者が読みたくなければダメなわけで。
大河ドラマが読みたい人に、すごく面白いギャグ漫画を持っていっても相手は困っちゃうわけじゃないですか。
どんなによくできてて、歴史的な作品だとしても。
それは、キャリアのギャップの話なのかなぁ……」

ビリ
「今のはギャップの話ですね」

repon
「ああ、そうか。ビリさんがおっしゃっているのは、自分が今まで生きてきた中で、得てきたもので何ができるのか。何がしたいのか。何が心地よく思うのかを、そういうのを、見定めないと、次のステップに進めないよという話ですよね」

ビリ
「そうですね。
ごめんなさい、僕は前(3回目)の書き起こしは読んでないんですけど、12回であったのは、『今の立っているところの地平をちゃんと確かめましょう』という話があったと思うんです。
『今、イヤだから抜け出さなくっちゃ!』ってのも、その気持ちもすごくわかるんです。感じたことがあるから。
でも、今、結局自分が、何がどうダメで、何がしたいのかっていうのがわからなかったら……、飛べないですよ。

飛んでも怪我しちゃう。怪我してもいいんだけど、失敗を失敗と捕らえられないマインドを用いるどうかですごく違う。
人によったり状況によったりするから、まず飛ぶ前に、自分がたっているところを見極めようぜってのは一つあるかなって気がします。

repon
「ああ、わかります。
c-takaさんにもう一つ聞きたいのは、夢のある話って先ほどおっしゃいましたよね?
大人が夢を持って働かなければならないっていうのは、どのレベルで話されているのかよくわからなかったんですけれど、
前回のwebディレクションの具体的な実際についてc-takaさんが話されたんですね。
webディレクションというのは、仕事を作り出すことそのものだったんですよ。人員配置をして、全体の絵を描いて。
それって、例えば、人事の方々っていうのは、20代新卒で確率論的に採ったときに、その人たちが持っている人脈以外に、その人たちが成長して40代になったときに、同じように仕事を作り出す能力みたいなものを社内的に育てるために、20代で採るんじゃないですか?

ビリ
「基本的にはそうですよ」

repon
「だとすると、c-takaさんがいわれている大人が楽しい、というのはやっぱり自分で仕事を創れるような状態だと思うんですよ。
で、今、もう仕事がとにかくなくなってしまって、人が余ってるていう言い方をすると語弊があるんですが、それは今ある仕事について人が余ってしまっているという、状態なんだと思うんですよ。で、お金も余ってしまっている。だから創造的な仕事を創らなければいけないんですが、じゃあ、それはどこで教えてもらえるのか。学校じゃ教えてもらえないですよね。

ビリ
「うんうん、そうですね」

repon
「なぜ30代フリーターなのかというと、そこを教えてくれるのが会社だったりするからじゃないかと」

ビリ
「うーん、あの、会社は教えないんですよね。
『こういう風にやったら創造できるよ』なんて会社は教えないですよ。
だって、教えられる人は現場にいますから」

repon
「(笑)」

ビリ
「だから、会社にそういう例があるっていうのは強いと思いますよ。
まずなりたい人や、目標とする先輩がいるというのがあって、基本的にはそこから盗むってことがまだまだあるのかなぁ

c-taka
「今のに一つだけ異をはさむのは、ブレストとか会議的なものに関しては、すごくファシリテーターが高度な会社ってあるじゃないですか。
僕が一番経験して、『このオッサンになれたら人生楽しいだろうな』ってのがいたのよ、博報堂に。
で、博報堂のおじさんが仕切ってる会議ってのが楽しくってね。
そういうの中で若いチンピラがヒット数を競い合うわけでさ。
今、reponさんが言われてた『育てる』ってのは、社風ってのは含むのかな? どうなのかな」

ビリ
「いやあ、あるけど。でも、結局やっぱりその個人だよ。
だって、創造的な社風の会社でも、やれる奴はいっぱいいるし、できない奴もいるからね。それは、個人的な話になる。
非常にパーソナルな話になってくる。だから、あんまり過度に期待しないでほしい」

c-taka
「僕はreponさんのことをよく知っているので、聞きたい本当のところがわかる。
ある時期日本の雇用ってのはある種守られていた期期があるよね。そこまで成長しなくていいかって、どうにか食っていけた時期が」

ビリ
「まあまあ、あったね。あったとしよう」

c-taka
「今ってのは、寒風吹きすさぶ中をマッチョ的に生き抜いて行かなきゃいけない方向しかないのかっていうような、ある種二元論的な部分を、僕はちょっと感じるね。
ただ、とはいえ、ちょっとヤな話なんですけど、病気して二週間ほど歩くこともままならないんですよ。
動くのってこんなに厳しかったかなみたいなことってあるじゃないですか。
みんな駅まで平気で行っているのに、駅まで行くのが厳しいって感じる体力のときって確かに存在する。
で、その、一つそれは慣れがあるのかなぁと。でも、慣れろっていわれても困っちゃうってのはある。
最初に一歩目はつらいんですよ。30代フリーターが最初の一歩目として中にもぐりこむにはどうしたらいいだろう?

ビリ
「さっきも話したけど、『じゃあ20代までどんなバイトしてたんですか?』っていう話がすごく大事だと思う。
そこでキャリアを偽りだしたいとは思わないだろうし、それまで何していたかっていう、すごくパーソナルな話。
そのケースケースでやり方が全然違うって思うんですよね。
zakincoさんが『フリーターがもぐりこむ方法は知りたい』って書かれていますが、いくらでも教えますから今のパーソナルデータを教えて。

一同
「(笑)」

repon
「例えば、僕は社内ニートなわけですよ(笑)」

ビリ
「いいですね。高等遊民じゃないですか。給料泥棒」

repon
「確かにそうなんですが、リストラにおびえる日々なわけですよ。
だから、僕もフリーターと同じなんですよ。全く経験が無いという意味では。
で、お渡ししているパーソナルデータを使ってもらって結構ですので……そりゃアカンですか」

ビリ
「僕はいいですけどね」

repon
「あんまり使い物にならんなと」

c-taka
「使うとみんな知っちゃうじゃん! podcastって200人が聞くのよ?(現在は500人以上の方に登録いただいています)(笑)」

repon
「……そうですね。いや、やめときましょう」

c-taka
「ビリさんだったらキャバクラくらいおごれば絶対見てくれるよ(笑)」

ビリ
「一対一でやるのは全然やりますよ」

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「オールブラックニッポン」その1 その2 その3

中途採用で会社に『潜り込む』ために必要な能力

c-taka
「厳しい現実の話をすると、みんな『全体』の話をしたがる。こんな社会はどうなんだ、とかね。そういうのは、ずっと言っているんですけれど、スクールカーストの上の方の人たちが話せばいいので、具体的にはcharlieさんね」

repon
charlieさん大好きです!」

c-taka
lifeなんかで分析をしてくれるのは良いんだけれど、俺たちは脱出の仕方が知りたいわけね。で、前回(第3回)は超各論で、webディレクションに絞ってやった訳よ。
で、チャットルームのみなさんは、パーソナルデータがあれば、書いてもらえると答えやすいです。難しいかもですけれど。
フリーターが潜り込んだ例で、ビリさんが知っているお話をしてもらえると良いかなと思うんですが。そういう、人のリクルーティングに介入することって職業上あるんでしょう?」

ビリ
「ある。すごくある」

c-taka
「で、介入した例で、要するにこういうような悩みを抱えている人たちで、わりと、そこそこ幸せな結末を迎えた方というのは、なにかあるのかな?」

ビリ
「何か特別な能力があったから幸せになったという例はないね。そういうのは全くなくって」

c-taka
「当たり前の能力で当たり前のことをやって潜り込めた例がほとんど」

ビリ
「そう」

c-taka
「ならそっちをききたいな」

ビリ
「潜り込むって言うか……みなさん、おそらく『派遣切り』とかって言葉に敏感なのかもしれないのですが、いっぱいいるんですよ。いわゆる『2割3割』切ったとか、企業によっては5割切ったとか言われているんだけれど、裏を返すと8割は残っているんですよね……と言う現実もあって、おびえる気持ちも非常にわかる。わかるんですが、もうちょっと見方の角度を変えて欲しい。今自分がやっていることって、他の角度から見ると全然違って見えるという『気づき』というのがあるんじゃないかなと思っていて。僕の知っている人で、高卒の方でバイトをしていたんだけれどリクルーティング系の雑誌の営業のバイトをしていて、そこから社員登用されて、別の会社の取締役にまでなりました、と言う人もいるし、30代でフリーターやっていたけれど、プログラムの知識を覚えて、某社の派遣社員で、『お願いだからうちにずっと来て』と言われている人もいますよ」


『自己承認』はどうしたら満たされるのか?

c-taka
「ちょっと違う話なんだけど、『色恋営業』の実際を聞いたのね。あれって、女の子が、男の持っている自信を崩していくんだよね。社会的に地位がある人が認めて欲しいことを一つ一つ認めていかない訳よ。そうすると、男の方は認めさせたくて認めさせたくてたまらなくなるわけ。そこで一つ認めてあげると、ワン!って感じよ(笑)それを続けると、もっとやって欲しくて、金を積む訳よ。
で、ちょっとややこしい話なんだけれど、そもそも、世の中のほとんどの人って言うのは、人に認められたい欲ってのが非常に強いじゃないですか。でも、その人の価値ってのは内側にあって、無限にその人の価値を言い続けても、絶対に満たすことはできないわけ。そういう『おぼれている人』がいるんだ。溺れている人は、いくらあなたに価値があると言っても、溺れている人って、『いや、自分には価値がない価値がない価値がない』って言い続けるわけ。あなたに価値があるって言い続けても、伝わらない、わからない訳ね。僕は、そういう問題があると思う。その人たちが『自分には価値がない』と思うことで、本当にいろんなことが起きる訳ね。そういう人が価値をどういう風に回復していくか。それは最初の一歩と言うことにもなっていくわけで。自分が感じた感性と社会的な評価が幸せにも一致していればその人ってうまくいくよね。でもさ、それがずれはじめると、どんどん自分を疑うじゃん
日本に会社が50万社あると言ったけれど、そのうち49万社から振られたら、その人は死ぬわな」

ビリ
「いや、その人は独立できると思うよ」

c-taka
「(笑)49万社に嫌われたらどうなるのよ?」

ビリ
「そりゃ独立できるでしょ。てか、まず本書けるでしょ」

c-taka
「あ、そこだ。おれね、いろんな話を聞いていったときに、なぜそんなに既存の価値観にすり寄るんだろうと思う瞬間があるんだよね。たとえば、みんなが知っている小飼弾さんという人。見方を変えれば、揶揄できる要素ってのはいっぱいあるわけ。でもさ、それ一切言わずに、ある種の突っ張りを続けているのかもしれないけど、そうすると、見栄えが良くなるよね。たとえば勝間和代さんなんかもそうだけれど、要するに、ブランドってヤツ?そこは突っ張らないといけないのかな?」

ビリ
「うーん、ていうかね、小飼さんとか勝間さんとか、今注目のみなさんはいるけれど、だからといって、みんなが小飼さんに、みんなが勝間さんになればいい、ってわけではないから……」

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「オールブラックニッポン」その1 その2 その3

『なんで?』を何回も繰り返す


ビリ
「チャットルームの方におたよりたくさん来ていますね。ありがとうございます。40台DTP技術者の転職について。これは、DTPをこれからも続けていくかによって違います」

repon
「全くまっさらなところからやりたいとしたらどうでしょう?」

ビリ
「どうして全くまっさらなところからやりたいの?」

repon
「うーん、これは本人に聞かないとわかりませんね」

ビリ
「僕、『なんで』って聞くでしょう。これ、ワトソン・ワイアットっていう人事コンサルの会社がもっている一番のスキルなんですよ。『なんで』を、5回繰り返したらボロが出る、とか、3回繰り返したらボロが出るとか言うんですが、『どうしてそう思ったんですか?』『どうしてそれを選んだんですか?』と質問していくとボロが出る、というのを人事に教えるキャリアコンサルティングの会社がワトソン・ワイアットという会社なんですね。
僕、最初曼荼羅を書いたらいいですよ、と言ったんですが、それって、『本当にそう思っていますか』って話なんですよ。面接の時とかは、一貫性を聞かれるので」

c-taka
「しかし、こんな緊迫した放送ははじめてだわな(笑)せっかく俺が色恋営業について語って場をなだめようとしたのに(笑)」

repon
「それだけ切迫している問題なんですよきっと。でも、その切迫感というのが、物理的実体的なものなのか、心理的なものなのか、という違いはあるかと思いますが」

ビリ
「いや、僕はその両者に違いはないと思っていて、ほんとに変わりたいと思っているなら、俺なんぼでも手伝うぞと思っていて。ちゃんと具体的なことを書いてくれれば、それに対して僕もきちんと返すから。さっきのDTPの方も、まずこれからもDTPでやっていくのか、という問いからまずしていきたいなと。で、本当にそうだったら、じゃあどうやって生き残っていきましょうかっていう話になってきて。じゃあたとえば、地方には技術を持った人が少ないだろうから地方に行ってDTPやります?給料安いけれど、家族はのんびり暮らせますよ、とかね。たとえばですよ。
人って、僕は変われると思っているんですよ。おっさんになると頭が固くなる人もいるだろうけれど、人は変われる、思ったよりもずっと変われると思っているので、なんぼでも変われるからその思いが強ければ強いほど良いと思いますし」


近道ばかりしていると……

c-taka
「そもそもブラック企業に来てしまった人たちの行動に、部分最適をしていったら全体最適がされなかった、要するに簡単に言うと、気持ち的に近道をしていったというのはあるんじゃないかなと思っていて。ビリさんが曼荼羅を書きましょうというのは、全体最適をするために踏ん張りましょうぜ、ということかと。おれさ、近道ばっかりしているヤツって、手近なものばっかりですますヤツって、ろくなヤツはいない

ビリ
「それはすごく正しいのだけれど、こないだセブンイレブンジャパンの鈴木社長がテレビの『カンブリア宮殿』に出てきて、司会の村上龍が『便利になり過ぎで困りませんか?便利になり過ぎだと思うんですよね、僕』って言ったんですよね。そしたら、鈴木さんが『便利で、いいじゃないですか』と。っていうのが、ああいう人たちの、悲しさ。」

c-taka
「デュラデックスのコップって知っている?フランスでは日常的なコップなんだけれど、日本じゃ広尾でしか売っていなかったのね。俺高校生の時に、買いに行ったの、広尾まで。まだ『乗り換え案内』とかないから、ほぼRPGなわけ。それでもなんとか買えたんだよ。そのあと、俺が大学の頃かな。デュラデックスのコップってロフトに置いてあるのよ。同じ頃、渋谷のパルコにあった洋服が全部池袋のP-ダッシュにあったりね。俺そのときに、『ここまで便利にするのか!』と思ったわけ。埼京線で来るヤツに、渋谷系の服を全部売るってのが池袋のP-ダッシュじゃない。ほぼすべてのものが一カ所に集まるのね。そうするとさ、人はもう価値を持って何かを選択するという行為を放棄するんだよね。ある種の価値観を持って、何かを選択する、と言う行為を放棄するのよ。手近に入る情報で手近にすまして、それを続けていくとさ、ひとはずーと『おざなり感』ってのに覆われていくのよ。『まあいいか』ってずっとやっていくと、まあいいか、って子になっちゃうのよ。選択というのを放棄し続けているんだよね、背景としては。『選択』ということを高いレベルで行う、自分の価値について責任を持つ、って人は、僕が知る限り、それなりの幸せな人生を送っていると思う」

ビリ
「えーと、わかる、わかるんだけど、あのね。人生が、幸せかどうかは、自分が決める。他人は、決めない。自分しか決められない。人と比べることは、実は意味がない。」

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「オールブラックニッポン」その1 その2 その3

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