○おたよりから 続き

2通目。零細ブラック企業に勤めている経験から。

零細ブラック企業(1) ・・・お客さんをファンにしてそれをテコに

c-taka
「会社に自分の良さをアピールしても、入社時以外だとあまり意味がない。客を味方につけなければダメ。客を味方につけたヤツが勝つ。ブラック企業の多くは、目線が内側に向きすぎている。現実には客に目を向けなければいけないのに、客に目を向けるのには勇気がいるから、社長を含めてそれを避けてしまう。で、内側をどうしようかというベクトルが働いてしまう」

repon
「なるほど」

c-taka
「会社の中で発言力を増すのなら、客を味方につける以外にない、と思う。その人じゃないとダメだと客に思ってもらえるようじゃないとダメだね。以下に自分のファンを増やすかという仕事の仕方をしなければダメで、ウェブデザイナーなんかはまさにそういう仕事。客は会社じゃなくてデザイナーに発注するからね」

repon
「うーん。組織に属するのは、組織として『儲ける仕組み』を持っているからで、儲ける仕組みを個々人で考えろと言うのは本末転倒な気がするんですよね。協業とか分業とかして生産性を高めるために組織を作っているわけで、組織が協調して働くことが前提だと思うんですよ」

c-taka
「ウェブデザイナーやプログラマ限定でIT業界を考えると、会社がブラックになればなるほど、組織の末端の人が客とコミュニケーションを取らなくてはならない状況になりやすい。チームがあってディレクターがいて、その人が一元的に客とコミュニケーションを取るようなシステマティックな仕組みができてれば違うのだけれど、そうでなくて、プロジェクトがドミノ倒しのように倒れていく状況になると、末端の人が客と交渉せざるをえない場面がでてくるんだよね。そのときに、一番良いのは、その客にファンになってもらうことじゃないかな。

それには、コミュニケーション力だけじゃなく、デザイン力とか、向こうが要求した以上の案を出していくとか、やり方はいろいろとあるだろうけれど。客も、人によってはストイックな手作業の積み重ねを評価してくれる人もいるので。逆に言うと、そういう努力を『当たり前』と思っている客とはつきあわない方が良いね。ストイックな努力の価値をわかってくれる人とだけつきあうようにすればいい。

そうやって客を味方につけていくと、だんだんと社内で大事にされるようになる。自分が起業したときも、社外の人はみな自分のファンだったよ。だから会社を辞めてもつらくなかった。ファンを獲得するやり方はいろいろあるけれど、いかに価値(バリュー)を相手に渡すか、だろうね。アイディアが重要な商売だと、ヒントをくれる人はきわめて重要なので、食事に誘われたりします。客に『彼が欲しい』と言わせれば、『横』に移動していく可能性はある」

repon
「うーん……」

c-taka
「広告業界なんかもそうだよね。小さな会社から、電通、博報堂の契約社員になっていく。電通の契約更新は1年なので、必ずしも良いとは言えないんだけれど、年収的にはすごく上がる。そういうキャリアパスもある。

まぁ、とにかく、社内うんぬんではなく、社外にファンを作る、だね。

で、チームでファンを作るのは、たとえばゲーム業界。3Dの格闘ゲーム関係なんかは、今どこにいるのかわからないほど頻繁に異動するね」

repon
「まぁ、わからなくはないですが」

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「オールブラックニッポン」その1 その3 その4

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